リサーチ04 / 田中良佑


田中良佑の作品や活動、関心などを伺い、参加者と一緒に話し合います。

田中良佑|Ryosuke Tanaka
1990年香川県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科在籍。主な展覧会に「STRONG SMART 賢明と傷心」(3331 Arts Chiyoda, 東京, 2015)、大館•北秋田芸術祭2014「里に犬、山に熊」(大館商店街, 秋田, 2014)、「泪の上で」(泪橋交差点, 東京, 2014)など。社会の中の“それぞれの私”という考え方で、人を受動的にまとめてしまう社会や歴史のシステムについて、映像、パフォーマンス、プロジェクトなど様々な方法で取り組む。“それぞれの私”が本来抱える言葉にならない思いや可能性を形にして、能動的に生きる方法を探っている。
http://lalalalarush.wix.com/ryosuke-tanaka

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リサーチ04 / 田中良佑
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日時:2015年6月14日(日)14:00〜17:00
場所:東京大学本郷キャンパス構内(詳細はメールでお伝えします)
定員:30名(予約制) 参加費:無料

<予約方法>
以下のフォームからお願いします。
https://goo.gl/MiMfTy

リサーチ03 / 飯山由貴


飯山由貴の作品や活動、関心などを伺い、参加者と一緒に話し合います。

飯山由貴|Yuki Iiyama
1988年神奈川県生まれ。2013年東京藝術大学大学院美術研究科油画科修了。主な展覧会に「あなたの本当の家を探しにいく/ムーミン一家になって海の観音さまに会いにいく」(waitingroom, 東京, 2014)、「湯気 けむり 恩賜」(実家 JIKKA, 東京, 2013)など。ネットで購入したスクラップブックなど、どこかの誰かが作った個人的な記録を起点に制作をしている。ここ一年は、家族の1人が持つ幻覚や幻聴を再現する試みや、精神病院での医療記録や、ケアについてリサーチをしている。
http://yukiiiyama.flavors.me/

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リサーチ03 / 飯山由貴
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日時:2015年6月13日(土)14:00〜17:00
場所:東京大学本郷キャンパス構内(詳細はメールでお伝えします)
定員:30名(予約制) 参加費:無料

<予約方法>
以下のフォームからお願いします。
https://goo.gl/MiMfTy

リサーチ02 / 村田紗樹


村田紗樹の作品や活動、関心などを伺い、参加者と一緒に話し合います。

村田紗樹|Saki Murata
1989年神奈川県生まれ。2013年東京造形大学絵画専攻領域卒業。主な展覧会やイベントに「二階からツバキ」(Antenna Media, 京都, 2015)、「It is no use crying over split milk.」(nam gallery, 東京, 2014)、「I / / / / my ( ) 遠いところにむすんでみる、近いところをほどいてみる」(東麻布Vague - ambiguous gallery, 東京, 2013)、「耳打ちの焦点」(blanClass, 神奈川, 2013)など。様々な場で立ち現れる境界に躙り寄りながら、インスタレーション・音声・身体・映像などを用いて制作を行う。ある制度化された環境で生じる圧力に、こっそりと抵抗するパフォーマンス作品《whisper - amplifier》も各地で展開中。

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リサーチ02 / 村田紗樹
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日時:2015年6月7日(日)14:00~17:00
場所:東京大学本郷キャンパス構内(詳細はメールでお伝えします)
定員:30名(予約制) 参加費:無料

<予約方法>
以下のフォームからお願いします。
https://goo.gl/MiMfTy

リサーチ01 / 荒木悠


荒木悠の作品や活動、関心などを伺い、参加者と一緒に話し合います。

荒木悠|Yu Araki
1985年山形県生まれ。2007年ワシントン大学美術学部彫刻専攻卒業。2010年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修士課程修了。2013年スペイン・ボティン財団主催タシタ・ディーン ワークショップ招聘作家。主な展覧会に「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」(the three konohana, 大阪, 2015)、「藪の中」(ギャルリ・オーブ, 京都, 2015)、「WRONG TRANSLATION」(The Container, 東京, 2014)、「MOTHERLANDS」(実家JIKKA, 東京, 2014)など。
http://www.yuaraki.com/

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リサーチ01 / 荒木悠
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日時:2015年6月6日(土)14:00~17:00
場所:東京大学本郷キャンパス構内(詳細はメールでお伝えします)
定員:30名(予約制) 参加費:無料

<予約方法>
以下のフォームからお願いします。
https://goo.gl/MiMfTy

第一回フォーラム 「公共性(Public Sphere):「社会的なもの」と公共性の微妙な関係」

現在、日本各地で、というか世界各地で「アートの公共性」が問われています。その言葉は「アートの社会性」「アートの社会的な説明責任」と言い換え可能なのかもしれませんし、実践の側から見れば「ソーシャルエンゲージドである」ということを表現した言葉なのかもしれません。多くの真摯な「ソーシャル」な試みが目指されていることは、アートの自律性を信憑しにくくなった現代において、アートワールドの内部のみならず、外部の住民にとっても歓迎すべき流れであると思われます。

しかし、「アートの公共性」「アートと社会」といわれるときの、「公共性」「社会」とはいったい何なのでしょうか。あるひとは、日本固有の公共性の用法(公共の福祉)を踏襲して「社会的・経済的貢献」を、ある人はハンナ・アーレントの「社会的なもの/政治的なもの」の対照項を踏まえて「公共性」を、またある人はユルゲン・ハーバーマスのコミュニケーション的合理性が作動する「公共性」を意味しているのかもしれません。他方で、「公共性」という言葉の行儀よさに欺瞞を読み取り、アゴニスティック(敵対的)な政治的場と対照される概念として、あるいは芸術が絡め取られてはならない「罠」として捉えているケースも散見されます。かつてフェミニズムや社会学で「公的領域/私的領域」という対概念が論争化されたときにもみられたことですが、「公的であること(to be public)」が何であり、その対義語はなんであるのか、私たちはしばしば明確な形で捉え返すことなく、いたずらに議論の混乱を招来しているようにも思えます。

あるときはお役所的な公共性を批判する理想主義的な討議空間として(対義語はリアルな政治空間?)、あるときは「親密性」や「私的領域(消費空間)」の対義語として分析的に用いられる。あるいは、生命の維持に汲々とし政治的活動を後景化させていく「社会的な領域」、女性を「私的空間」に閉じ込める男性中心主義的なマチズモの共同性として批判されたりする。さらには、公共性も一枚岩ではなく、様々な「対抗的公共性」がある、という議論もあります。

こうした語用それぞれには一定の意義があるわけですが、「アートの公共性」というとき、どの意味において用いているかによって含意が異なってしまい、議論が錯綜している場合が少なくないように思われます。これはまた「社会的 social」という概念についてもいえることで、それはしばしば公共性と等値されたり、逆に対義的な概念として用いられたりする。「アートの公共性」や「ソーシャル」なあり方を議論するとき、わたしたちはまず、どのような意味で、いかなる歴史性を帯びた概念としてその語を用いているか、をいったん立ち止まってみる必要があるのではないでしょうか。

第一回のフォーラムでは、「公共性」「社会的なもの」についての社会哲学的な考察をされている経済学者の稲葉振一郎氏、アートにおける「新しい公共」の創造を目指す芸術公社の相馬千秋氏にご登壇いただき、「公共性」「社会的」の意味を、「五輪バブル」を迎えるであろうアートワールドの「情況」にそくして、徹底的に討究していきたいと思います。

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第一回フォーラム
公共性(Public Sphere):「社会的なもの」と公共性の微妙な関係
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日時:2015年6月21日(日)13:00〜18:00
場所:東京大学本郷キャンパス構内

※会場のキャパシティが小さく、初回については招待状をお送りした方およびその方にご紹介いただいた方のみの受付となっております。二回目以降については、適宜受付方法等についてあらためてサイトにてご報告いたします。

【 タイムテーブル 】
13:00〜13:20|神野真吾(芸術学・千葉大学) 「「社会の芸術フォーラム」設立趣旨」
13:20〜14:00|北田暁大(社会学・東京大学) 「何の「公共性」か? −テーマ趣旨説明」
14:00〜14:40|稲葉振一郎(経済学・明治学院大学)「公共性と社会的なもの」
(休憩)
15:00〜15:40|相馬千秋(ディレクター・芸術公社)「アートにとって「新しい公共」とは何か」
16:00〜16:20|コメント 高橋かおり(文化社会学・早稲田大学)
16:20〜17:40|討論

【 推薦図書 】