本講義では、1990年代から始まった、日本軍性奴隷制解決運動の成果と課題について、歴史学、ジェンダー・フェミニズム研究、国際関係論がどのような影響を受けたのかを確認する。その上で、現代社会において、被害女性との出会い、支援経験の乏しいポスト証言世代がどのように、この問題に取り組んでいるのかを、検討する。日本、韓国、中国の運動を中心に他の地域も検討する。その上で、東アジアにおける第3波フェミニズムと日本軍性奴隷制解決運動の関係性を考察する。
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レクチャー #2「東アジアにおける第3波フェミニズムの核心―日本軍性奴隷制解決運動を事例に」
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日時:2019年9月9日(月)19:00~21:00
場所:東京大学本郷キャンパス工学部二号館9階93B教室
講師:梁・永山聡子(社会学・多摩美術大学他)
定員:40人(先着順)
<参加申込>
https://forms.gle/6VLXUy2CzkbeRwDa7
梁・永山聡子|Satoko Yang-Nagayama
専門は、社会学・ジェンダー・フェミニズム研究、社会運動論。多摩美術大学、早稲田大学他非常勤講師。研究課題は、ポストコロニアル社会における植民地主義残滓のフェミニズム(旧宗主国と被植民地国におけるフェミニズムの権力関係)。事例として、リプロダクティブヘルツライツ、在日朝鮮人女性のアクティビズム、日本軍性奴隷制問題・解決運動から考察。アジア女性資料センター、ふぇみ・ゼミ、在日朝鮮人人権協会性差別撤廃部会、希望のたね基金などでも活動。在日朝鮮人3世である。